DIARY

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前の日          2009年8月3日(月)           次の日

天気体調気分出費
 曇   普通   息抜き   \100 
出発地終着地走行距離走行距離(合計)
 Jさん宅   Jさん宅   21km  12772km 

110日目・北海道(利尻島) 〜昆布バイト12日目・鴛泊の祭り〜

今日も天気が悪く仕事は製品加工。

そろそろ本気で一気にあげたい。

なんか噂では、明日はあんまひどい天気以外は無理にあげちゃうかもらしい。いいのか?




今日は仕事が終わった後、鴛泊の祭りがあるというので、池さん、寺さんのバイト3人で行くことに。

そっか、もう祭りの時期だよな。

でも祭りってなんかもっと暑くなかったっけ・・・!?

半袖で出たものの、けっこう寒いぞ。




そして祭りの会場に到着。この鴛泊の祭りは僕が利尻にきた初日に利用したキャンプ場の近くでやるみたいだ。

そしたら人がわんさか!!いやっほう!!

なんだ、こんな人いるじゃん!!けっこう賑わってんじゃん!!

しかもけっこう若い兄ちゃん、姉ちゃんっているんだね。

今まで何処に隠れていたって聞きたくなるくらい普通にいたぞ!?




とりあえず車通行止めの祭りのメインストリートを歩く。

歩く。

歩く。

そして、止まる。




・・・。




もう終わり!?




短かっ!?




鴛泊は利尻じゃでかい街だと聞いていたから、大きい祭りと期待して行ったが、普通に町内の祭りってかんじなんだな。

もっと富良野のヘソ祭りや、函館のイカ祭りみたいのを想像してたぞ!!

そしたら昆布を干しに来ているパートさん発見。なんとビールを差し入れしてくれた。いやっほう!!

やっぱ小さいには小さいのでこーいうのがいいよね。

なんか地元の小学校のときによく行った町内のお祭りを思いだしたぞ。

ほとんどの食べ物飲み物がタダだった気がする。




やっぱ島特有なのか、出店で海産物のカニとか昆布とかも売っている。

ウニの缶詰なんか1缶2400円もしたぞ!!まじか、おい!?




出店も色んな種類がある。

あんまり祭りで見ることはない、のぼりもたっている。

たこ焼き屋の横・・・ちょっと違和感。

ゲームソフト

一応中央にはステージが設けられていて、まったく名前は知らないがちゃんとした演歌歌手の女の人が歌っている。




そしたらやはり出てきた、酔っぱらい。

その酔っぱらいの面は「満を持して」といったかんじだったが、正直誰も呼んでない。

しかしこの酔っぱらいのオヤジはただのオヤジではなかった。




プロの酔っぱらいのオヤジだった。




オヤジはステージの前で曲の演歌に合わせてなにやら踊り始めた。

これにはみんな大爆笑!!











しかしこのオヤジ踊りながら徐々にステージの階段まで歩み寄る。

ま、まさか、上がる気かっ!?

しかしなんとも上手い移動の仕方。

パッと見、ただ踊っているかのようだけれども、しっかりと目標の位置まで動いている。

まさか階段に向かっているとは思えないくらい自然な移動だ。

この時点でまさかステージの上に立つなど誰も想像しなかっただろう。

そう、僕とそのオヤジを除いては・・・。

でもこのオヤジの目は確実に階段をとらえていた。




そしてやはりオヤジはステージに上がり始めた。

これにはかなり困惑気味の演歌歌手。






オヤジのぼる




ステージの上でもオヤジは演歌歌手よりも目立つ、しかしあくまでも黒子に徹する踊りを見せ観客を魅了した。






オヤジ黒子に徹する




またあの完璧な体重移動(シフトウェート)で自然に反対側に回りこみ・・・。






オヤジ回り込む




そして気付けば、上手く後ろに回りこんでいた。




う、うまい・・・。






オヤジバックをとる




そして曲のシメの部分も事前に打ち合わせしていたんじゃないかと言わんばかりの完璧な動き。

この瞬間最強のコラボが誕生した。






オヤジ決める




これには観客のボルテージもマックスに。

「アンコール、アンコール」の声も。




しかしオヤジは、やはりプロだ。

あんな目立ちたがり屋のくせに、曲が終わった途端、人が変わったかのように走り出し、黒子のようにはけていった。

酔っぱらいのくせにある程度の空気は読めるようだ。




が、やはりオヤジはオヤジ。

多分酔っぱらっていたとはいえ、この観衆。絶対に緊張しなかったはずはない。

正直僕だけは気付いていた。親父の足のもつれ具合を。

オヤジの足はステージに上がる瞬間から、ガクガク震えはじめていたのを見逃さなかったのだ。

だから僕だけは最後の最後までカメラを降ろさなかった。

なにかやるんじゃないかってカメラマンの勘が働いたのだ。




そしたらその瞬間、階段を降りようとしたオヤジはツルっと大ゴケ!!




やっぱり!!




一同大爆笑!!!

けどその決定的瞬間を僕は見逃さなかった!!




「パシャリ!!」




ナイスオヤジ。






オヤジこける




しかしこのオヤジ1回でやめとけばいいものを、なんの味をしめたのか、それから3回くらい曲が変わって出てきた。




面白いことも、やり過ぎるとうざくかんじる。




そしたらこのオヤジに触発されたのか、また違うオヤジもステージにあがり踊り始めた。

やりたい放題だ・・・。

そしたら最初のオヤジ1の友達に僕は話しかけられ、「あの後から上がってきたオヤジ引きずり降ろしてこい!!」と言われた。

その言い方が気に食わなかったし、あの舞台にあがれるほど僕は強くないので、「やだよ、自分で行けよ。」と言ったら、やはり自分であの舞台に立つ勇気はないのか陰に隠れて「引っ込めぇー!!」と叫んでいた。

正直このオヤジ3は一番ダサかった。

オヤジ3に比べるとやはりオヤジ1とオヤジ2はなかなかのツワモノだ。

かっこいいぞ!!




そして今度はオヤジーズが曲が終って降りたと同時に、オバちゃんが階段をあがりステージに乱入。

何をするかと見ていたら、その演歌歌手に蟹のほぐした身を食べさせていた。

なんでもありだな・・・おい。

その演歌歌手もこれには驚き、「歌手人生初めてステージの上で蟹を食べさせて頂きました。」と笑っていた。




無事ショウタイムは終わり祭りも落ち着きを取り戻した。

そしてふと横を見るとなんとあのオヤジ1が近くにいるではないか。

僕は握手をしてもらおうと、まるでプロ野球選手を見つけた野球少年のごとく走ってオヤジのもとに行った。




そしてオヤジは快く握手や写真に応じてくれた。

さすがかっこいいぞ!!




この鴛泊の祭りは「オヤジの、オヤジによる、オヤジのための祭り」だった。




ちょっとしたことだけど、まったく休みがない仕事のいい息抜きになった。

明日は昆布干しそうだ。

オヤジも干しに来てくれないかな。

そしたら楽しく干せそうだ。




オヤジバンザイ!!

オヤジポージング