DIARY

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前の日          2009年11月14日(土)           あとがき

天気体調気分出費
 雨そして一瞬晴れ   最っ高!!   いやっほう!!   \0 
出発地終着地走行距離走行距離(合計)
 道の駅はが   我が家   105km  22037km 

最終日・栃木 〜終わりなき旅〜

いつも通りの朝がきた。

いつも通り水を一口含み、いつも通りおしゃれなパンを一口食べる。

唯一違う点は、外は雨と風が凄い。大荒れの天気みたいだ。

そしていつも通り「どーせ誰からも連絡ないだろう。」と思いながら携帯を開く。

が、そこには目を疑う事実が・・・。






8時30分だって・・・。






・・・。






超遅ぇー!!






うわー最後の日にやってしまった!!なんでこの日に限ってこんな起きるの遅いんだよ。

実は最近起きるの早かったりするのだ。6時前後には起きていたりする。

だからこのままのペースでいけば最終日に「旅人」の称号をプレゼントされるって巷じゃ噂になっていたらしい。






・・・。






どーやら結局僕は最後の最後まで「準旅人」だったらしい。ばんざい。






そんなんだから久々に朝の支度をしにトイレに行くと掃除のおばちゃんと鉢合わせ。

あぁーやりずらい。






ってかこのかんじ久々だなぁ。

旅前半の南編のときはいつもこんなかんじだったなー。

いつも道の駅が開く9時前に行くからトイレが掃除中なんだよな。

ついこないだのはずだったのに、懐かしく感じてしまう。






そう思いながら最後の朝の支度をトイレでする。

もうこーやってトイレで顔洗ったり、歯を磨いたり、コンタクト入れたりとかすることないんだろうな。

好きでトイレでやっていたわけじゃないが、やはり最後というのは寂しい気持ちになる。

本当に道の駅にはこの旅中ずっとお世話になっていた。

道の駅という施設がなかったら色々と大変だったと思う。

ありがとうございました。






相棒のもとに戻り少しボーっとする。この天気なのに道の駅にはドンドン車が入ってくる。

土曜日だからか、家族連れや仕事以外の人が多い気がする。






だけどこの道の駅にいる人の中で僕ほど浮かない表情の人はいなかったと思う。






今日は、もうどこもいくつもりはなかったから、あとは帰るだけ。

帰るということは、つまりこの旅を終わらせるということ。






実は昨日旅の終わりを決めてから、なんだか色々なことを考えてしまってあんまり眠れなかったのだ。

こんなに長い旅をしたことなかったから、旅に出ているときは旅の終わりなんか考えたことなかった。いや、考えても想像つかなかった。

でも、いつまでに帰るという期限付きの旅じゃなかったから、旅の終わりというのは自分で決めなくてはいけない。自分自身で旅を終わらせなければならない。






やはり本当にさびしいものだ。だって7ヶ月間これが僕の生活だった。

もちろん最初はとても慣れなくて辛かった。嫌になったこともあった。

だけども今は違う。この生活が心地よくてしょうがない。

旅が楽しくてしょうがない。






さっきも言ったが期限なんてものはないから、わざわざ今日帰らなくたっていいのだ。明日だっていい。来週だっていい。来月だっていいんだ。

お金の続く限り誰も僕の旅を終わらせる人はいない。






でも逆にそれが辛かったりする。ある意味期限があったり、誰かにやめさせられたほうがきっぱり出来ていいのかもしれない。






だけど昨夜僕は決めた。今思えばあれは僕がよく言う、「直感」というものだと思う。

直感っていうのは説明や証明を経ないで、物事の真相を心でただちにかんじること。

「物事の真相」つまり「旅の終わりにする日」というのはいくらやだやだ言っても僕のなかで決まっていたんだろう。

それに僕は頑固だ。その頑固な僕の直感ででた答え。従うしかないだろう。






そしてようやく決心出来た。

ようやく僕の中で心の底から思った。
















よし。もう帰ろうか。
















その瞬間モヤモヤが吹き飛び心の中が澄み渡る気持ちになった。

そして自然と家族や仲間のことを思い出した。

暗かった表情も笑顔に変わった。






そうなんだ。僕には帰る場所があるんだ。会いたい仲間もいるんだ。




そのことを考えたらあんなに旅を終わらせたくなかった気持ちが嘘だったかのように、早く家に帰りたくなってきた。




そして、ついに走りだし、最後の目的地に向かった。






帰りの車内たまたまミスチルの「終わりなき旅」が流れた。

この曲はミスチルのなかでもかなり人気のある曲。ランキングによっては数多きミスチルの曲の中で一番になるときだってある。

だけど僕は今までこの曲を聞いても特別いい曲だなんて思ったことはなかった。

なぜランキングの上位に登場するか理解できなかった。

だけどこの帰りの車内で改めて聞いたら、ヤバかった!!ホント聞きいってしまった。

特に一番最後の「嫌なことばかりではないさ さあ次の扉をノックしよう もっと大きなはずの自分を探す 終わりなき旅」という部分が胸に響いた。






なんだかんだ旅を終りにするということは、また新しい生活が始まる。

なんでもそうだが新しい生活とは多少なりとも不安がつきものだ。

僕も正直旅後の生活は不安だったりした。

だけどそんなの、あの日本一周の旅に出る前の不安に比べたらたいしたものじゃないだろう。楽勝だろう!!






日本一周は今日で終わる。

だけどもっともっと僕は大きくなるんだ。もっともっと成長するんだ。

僕の人生はまだまだ色々なことがあるんだ。

そんなことを考えながらこの曲を聞いていた。






そしてついに着いた場所。

ここに行かないとこの旅は終わらないのだ。

その場所とは、そう蓬山ログビレッジ。

旅を始めたあの4月16日にここをスタートして213日目の今日11月14日。7ヶ月ぶりに無事帰ってきた。






ようやく着いた、出発地点であり、ゴール地点。






ここで不思議なことが起きたんだけど、あんなに雨風が凄かったのに、僕がこの蓬山ログビレッジに着いた瞬間、ピタッと止み晴れ間が見えた。

たまたまなのかもしれない、または運がよかっただけかもしれない。

だけど僕は思いたい。この地が僕の帰りを待っていたんじゃないかと。




旅出た当初は沖縄は行くつもりはなく北海道の宗谷岬と鹿児島の佐多岬を周って帰ってくる計画だった。

だけど沖縄も行くことが出来て日本にある全47都道県をめぐることが出来た。






旅を振り返ると本当に色々なことがあった。

嬉しいことや楽しいこと、けどもちろんその反対の辛いことや嫌なことだってあった。

だけどそれが旅なんだろう。






色々な人に出逢った。僕は他の旅人から比べれば出逢いというものの数は少なかったかもしれない。

だけどその他の人に負けないくらいのすばらしい出逢いばかりだった。

出逢いの数では負けても、濃さでは誰にも負ける気がしない。






もちろん辛い別れだっていっぱいあった。

涙があふれ出そうなときだってあった。胸が引き裂かれる思いもした。

だけど辛かったぶん、そのぶん、そうとういい出逢いだったんだと思う。

本当にみんないい人だらけだった。






利尻の鴛泊港




色々な場所にだって行った。

ビルだらけの都会や田んぼだらけの田舎と、ホント全国の色々な道を走った。






でも僕は思った。日本はやっぱり自然が綺麗なんだ。

見て一番感動したものは、大きなビルでも立派な城でもない。

やはり日本各地の大自然にいつも僕は感動させられ、そのたんび心臓がドキドキしたんだ。






北海道の広すぎる大地が見たくて旅に出た。






北海道のでっかい大地




初めて四国でカルストというものを見て好きになった。






四国カルスト




九州の大自然を見て初めて地球が生きてると感じた。






阿蘇




日本海の海の碧さに言葉を失った。






角島大橋




中部の山々の険しさに同じ日本とは思えなかった。






大観望




東北の紅葉に日本の四季を感じた。






白神山地




瀬戸内海に沈む夕日の美しさに鳥肌がたった。






瀬戸内海の夕日




本当に日本各地色々な自然に感動させられた。






それにいろんなこともした。旅に出なければもしかしたらしなかったことだって色々した。






昆布のバイトだってこの旅に出なければ僕は絶対しなかったと思う。






利尻昆布と利尻富士




登山だって旅に出なかったらこの先しなかったかもしれない。






利尻富士からの景色




この日記もそうだ。旅に出なければ僕は一生日記なんて書かなかったかもしれない。

日記作成はこの旅中ある意味もっとも辛かったこと。

だけどそれをやったからこそよかったこともある。

日記がきっかけで出会った縁もあった。この日記のおかげでまったく僕とは接点のなかった方から応援メールも頂いた。日記を書いたおかげで僕の安否を知らせることが出来た。

本当に日記を書いてよかった。心からそう思う。






平尾台で日記も書いた




最初この旅は一人旅で自分一人でやっていくものだと思った。

でもそれはまったく違かった。

一人でいるようで一人じゃない。






旅中に色々な方にお世話になってしまった。

遠い地元から僕のことを心配したり応援してくれた家族や友人がいた。

この日記をみて応援してくれた人がいた。






色々な人の優しさが支えがあって、はじめて僕は日本一周できたのだと思う。

本当に本当にみなさんには心の底から感謝している。






そしてこの旅中ずっと一緒にいたやつがいる。

僕は本当にこの相棒と旅が出来て幸せだった。

こいつのドアを開ければそこにはまだ見ぬ未来や景色が広がっていた。

こいつとならどこでも行ける気がした。

最っ高の相棒だった。

本当にありがとう。






オロロンラインにて




期間の面で考えると人間としての一生の中では、たった「7ヶ月」だったかもしれない。




だけどこれほど濃い「7ヶ月」は今までにはなかった。




そしてこれからもこれを超すほどの濃い「7ヶ月」はあるか分からない。




だけど僕はこの「7ヶ月」のことを一生忘れずに生きていくのだろう。




これからもずっと。











だから、なんていうか・・・





















日本最っ高!!





















旅最っ高!!





















ってことで・・・





















酒だ酒だぁ!!





















祝い酒だぁ!!!





















日本一周してやったぜー!!!!





















いやっほう!!!!!











ありがとう!!









おわり