DIARY

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前の日          2009年9月12日(土)           次の日

天気体調気分出費
 晴→雨   普通   普通   \3460 
出発地終着地走行距離走行距離(合計)
 九種湖畔キャンプ場   九種湖畔キャンプ場   42km  13519km 

150日目・北海道(礼文島) 〜断水礼文〜

今日は6時すぎに目が覚める。

のりぞーさんが7時のバスに乗って僕がこの間歩いた4時間コースを歩くみたいで、その前に是非写真を撮ろうとなっていたのだ。

のりぞーさんは4時間コース歩いた後に、午後は礼文岳登るんだって。なんてタフな方だ!?

別にのりぞーさんも僕に会うためにここに来たわけではないが、時間と場所が重なりたまたまこのキャンプ場で会えた。

そして昨夜話しかけてくれたことに本当に感謝です。

だけどいきなりはまじで焦りますよ!!

ありがとーございましたー!!

のりぞーさん

そーいや、昨日もうひとつ寝る前にも心躍ることが。

寝る直前に地元の友達でこの日記にも何回か最初のほうに出てきた「屁こき健太」がついに彼女ができたそうな。

僕の周りの男どもは変わったやつが多くて、とくに「女縁」ってのがないやつらが多い。

彼女いてもおかしくないだろーという奴らばかりなのだけど、何故かいない。

まぁ実はひと癖もふた癖もあるということはあえてここでは伏せておくが・・・。

けどそんな奴らの代表格みたいな健太がついに彼女出来た。

いきなり電話で言われたからなかなか驚いたが・・・。




っていうのは嘘で、そこまでの驚きはなかった。

実はこの健太は口が軽いって言うか、いや、それは違うか。口が軽いではなく我慢できない性格で、この間たまたま電話で話したときに「今度話があるかも。」と口を滑らして言っていた。




・・・「かも」じゃねーよ。




なんだよその曖昧なニュアンスは。どーせなんかあったんだろう!!オレもそんな馬鹿じゃねーよ。と思ったがあえてそんな野暮なことは言わず、昨夜の電話に至ったというわけだ。

まぁでも本当よかった。やるじゃん健太。




さて、話は僕の旅に戻りますが今日はついに礼文島を去る日。

とても思い出多い一日。もしかしたら泣いちゃうんじゃねん!?






と、思ったあなた。

甘い、甘い。

僕がそう簡単にこの島を出るかと思いますか!?

いやいや、なかなか出ませんよー!!

そう簡単に礼文を離れませんよー!!

僕は礼文が好きなのです。

永住も視野に入れているわけなのです。




っていうのは冗談だけど、実はちょっと役場に野暮用ができ役場は土日が閉まっているため月曜までいることになったのです。

本当は今日出ようと昨日の時点でもちろん決めていたが、まぁ別にいつまでに移動しなければならないというのがないのでこんな予定の変更も「旅の醍醐味」ってやつです。いやっほう。




というわけでまた4時間コースから帰ってきたのりぞーさんと対面。

なんだかさよなら言った後にまた会うのって気まずいっていうか恥ずかしいぞ。




そーいえば昨日からこの僕がいるキャンプ場の船泊地区は深刻な水問題に悩まされている。

その水問題とは、蛇口をひねっても水が出ないのだ。

理由を聞いてみたら水道管が壊れてしまったらしい。つまりは断水してしまった。

水不足っていうか、蛇口から水が出てこないなんてこと一度も体験したことなかったから僕は驚いたが、管理人さんはなんだか落ち着いている様子。

そして町のみんなも落ち着いている。

なぜだ!?

ライフラインのもっとも大事な水が使えないんだぞ!?

管理人さんに問いただしたら、なにやら去年もあったらしくここの人は慣れているみたいだ。

水不足って四国であった気がするけど、この島もそれに似たようなことがある。

うーん、ちゃんと水道管直せよ。

トイレの使用を気をつけるって難しい・・・


そんなんだからせっかく自炊しようとしたけど水が使えないから無理なのでお弁当を買いに近くの丸竹スーパーに。

が、しかしここでも断水の影響が。




弁当がない・・・。




決して売り切れたというわけではなく、ただ単純に水が出ないから弁当作れないんだって。まじかよ。

そのあと行った魚組ではたまたまひとつだけ弁当があったため難を逃れたが、こんなんが続くと本当に困っちゃうぞ。




帰り道の役場支所に水が大量に入ったでっかいタンクが置いてあった。

その前で水をもらいにきた人が並んでいた。

おぉ、本当に水不足ってかんじがするぞ。

なんにもない

その後は日記を書いたり、管理人さんとダラダラ話したりとたいしたことはしなかった。

けどさすがに10日もいると管理人さんとくだらないことでも盛り上がれる。

ここの管理人さんはみんなけっこう何年もやっている人たちみたいで昔来たお客さんとかの話しを聞いた。

何年かたったら同じように誰かに僕のこと話したりするのかな!?




「昔全然帰らずずっとベンチでパソコンしてた変な子がいてちょっと嫌だったんだよね。」

「あーいた、いた。あの栃木の子ねー。変な子だったよねー。」

「そう、あの変な子。」

「ねーあの変な子。」






・・・。






『変な子』『変な子』いい過ぎじゃねん・・・!?






泣いちゃうぞ・・・!?






その後はもういつものコースで、フェリーターミナルの売店のお姉さんに「月曜日までいることになりました・・・。」となぜか申し訳なく伝えて笑われたり、次はいつ会えるのかあんな昨日寂しさこらえて使った29番のロッカーを今日も当り前かのように使用したり、セイコマの100円シリーズの麺類を食べ飽きたなーと思いながらもまた買ってしまったり、そんないつも通りの予定を今日も普通にこなしキャンプ場に戻ってきた。




そして夜にまたのりぞーさんと少し談笑をした。

のりぞーさんは今日4時間コースと礼文岳登山を一日でクリアーしてしまったなかなかのツワモノだ。

だけどのりぞーさんは礼文岳について少しおかしなことを言っていた。




「早くても3時間かかるって言ってたけど2時間で帰ってきてしまったよ。」

「えっ!?そんな早かったんですか!?」

「ほんま2時間くらいだったよ。けど山頂ってほんま寂しいな。なんもなかったで。」

「えっ!?まぁたいしたものはないですけど、一応『礼文岳山頂』っていうのは立ってますよ。」

「ほんま!?なんもなかったでー!!」

「そ、それってもしかして・・・。」




どうやらのりぞーさんは詳しく話を聞いてみるとやはりあの山頂手前にある、変な名の「ニセ頂上」を本物の頂上と勘違いしてしまったらしい・・・。

あんな名の偽物、だれが騙されるんだよ。と思っていたが・・・。

こんなすぐ近くに騙された人がいたとは・・・。

な、なかなか侮れないぜ、のりぞーさん・・・。

やるじゃないっすか・・・。




のりぞーさんは、もし晴れたら利尻富士も登るかもしれないという。

「せっかくここまできたから登って山頂からの景色を見たいという気持ちもある。」と言っていた。




なるほど。




それは是非頑張ってほしい。




だけど僕には未来が見える・・・。




利尻富士のあの8合目を山頂と勘違いして降りてきてしまう、のりぞーさんの姿が・・・。