天気 | 体調 | 気分 | 出費 |
---|---|---|---|
晴れ | 目が痛い | 普通 | \0 |
出発地 | 終着地 | 走行距離 | 走行距離(合計) |
Jさん宅 | Jさん宅 | 0km | 12792km |
今日もあいもかわらず5時半に起きる。
「はぁ・・・。今日も一日製品加工だぁ・・・。」と思っていたら父さんがきて一言・・・。
「今日はお盆最終日で誰も手伝いに来ないから休みにすんべぇ。」
い・・・いっ・・・。
まじか?それはまじですか?
なんすか、その不意打ちは!?嬉し過ぎるんですけふぉ。あっ、噛んじゃった。嬉し過ぎるんですけふぉ。あっ、まただ。
まさかあると思わなかった休み。せっかくなんで有意義に使わなければ。
かといってまだ5時半。まだ出かけるのは早すぎる。
よって朝から掃除や日記を書くことに。
天気も徐々に晴れてきた。いいじゃん。今日いいじゃん。おい、いいじゃん。
もういっちょ、いいじゃん!!
そして10時くらいになり今日の予定を考えた。
今日は8月の16日。
そう俗に言う真夏ってやつです。はい。
真夏と言ったらそう、海です。
海といったらビキニです。いやっほう。
と、いうことで海に行くことに。
池さんと車に乗り込み、テンション高めに浜に向かう。
浜に着くとそこには色とりどりの水着が目に飛び込んできた。
夏バンザイ。海バンザイ。水着バンザイ。
気付けば池さんは水着のネーチャンとすでに話している。
ま、まじか、おい・・・?!早すぎんだろ、おい・・・!?
お、おれは・・・。おれは・・・。
浜辺でカメラ片手に海をパシャパシャ、後ろ向いては利尻富士をパシャパシャ。寝っ転がって雲をパシャパシャ。
・・・なにしにきたんだ。
まぁナンパ出来るはずもなく僕は僕で利尻の海を堪能する。
すると目に前にうずくまっている女性が。
水着ではなく普通に服を着ている。
ずっとうずくまっているので心配になり「大丈夫ですか?」と声をかけた。
すると、こちらをちらりと見るだけで無視された。
でた、ナンパと勘違い。
また思いだしたくない過去が脳裏をよぎる・・・。(4月29日参照)
まぁいいや。と思いその場を去ろうとすると、足に小石をぶつけられた。
なんだ!?と振り向くとどーやらその女がこっちを向いて笑っている。
なんだこいつは!?と思っていたら、その女は砂に字を書き始めた。
「ナンパ?」
いや、違う違うと首を振る。「どっか悪いのかと思ったので。」と。
しかし彼女はその僕の言葉をよく理解できないみたいで「?」という顔をした。
「いや、だから心配で声をかけたんです。」ともう一度言ったが、どーやら彼女にはよく伝わっていない模様。
なんなんだ。と僕は少しめんどくさくなった。
しかし次の瞬間僕は気づいた。
彼女は言葉が喋れないんだ・・・。
そう思い僕はそこに座り同じように砂に文字を書き始めた。
「どこか痛いかと思って声をかけた。」
すると彼女はニコリと笑い、手を開いて見せてきた。
その手の中には色々な形をした貝が。
僕は勘違いしてしまったんだと気づき思わず笑ってしまった。
少し恥ずかしさもあり、その場を立ち去ろうとしたとき、彼女がまた何か書き始めた。
「今日の予定は?」
えっ!?なんで?!と聞いたら彼女は軽く頬を赤らめ、また砂に字を書き始めた。
い、いっ・・・。
それからは仲良くなるのに時間はいらなかった。
バニラのような。いや、その上にチョコをトッピング、いやまだまだ上にはちみつをかけ、その上からあんこをのせ、そして最後にキャラメルソースをかけたようなかんじ。
つまりなにが言いたいかと言うと、それくらい甘い時間を過ごしたってこと。
しかし楽しいときとは一瞬で終わる。
別れとは突然だ。
彼女が砂にまた字を書いた。
「もう行くね。」
実は彼女はお盆で帰省していたらしくもうすぐフェリーの時間みたいだ。
いきなりなことでとても驚いた。しかし不思議とずっと一緒にいれないとは分かっていた気がする。
だけれど分かっていたとしても寂しいものは寂しい。
しかしこればっかりはどーすることもできない。
だけど、せめてとフェリー乗り場まで送らせてもらうことに。
そのフェリー乗り場までの車内は会話はない。もちろん元々会話というものは出来ないのだが、なにも喋らなくてもいい雰囲気か悪い雰囲気かは分かるもんだ。
信号で止まったときふっと彼女の横顔を見ると切なそうな顔をして海を眺めていた。
そしてフェリー乗り場につき搭乗手続きをする。
けっこう時間がギリギリだったから、すぐにフェリー乗ることに。
ついに別れのときがやってきた。
しかし僕はなにも言うことが出来なかった。もちろん何かを言っても伝わらなかったんだろうけど・・・。
それでも何かを言うべきだったんだろう。
しかし何も言えぬまま彼女は船内に。
僕は力なく手を振っただけだった。
数分後ついにフェリーが動き始めた。
僕はただボー然とその岸から離れて行くフェリーを見ていた。
お別れって以外にこんなもんか。ココロに残ること言ったり、感動的な別れってやつはやはりドラマや映画のなかの話か。
オレはなにをやってんだろう。
なぜ何も声をかけなかったんだ。
オレはアホやろーだ・・・。
そんなことを考えていた、その瞬間、彼女が甲板にでてきた。
手を振りながら何かを叫んでいる。
しかしもちろんなにも聞こえない。
けど彼女はずっと口を動かしている。
もういいって。辛くなるだけだよ・・。
と、思ったその瞬間・・・。
「・・・あ・・り、が・・・と。」
たしかに僕の耳にも届いた。
この船のエンジン音、きてきの音、そしてその他の雑音にかき消されないで、僕の耳までしっかりと届いた。
そして僕も叫んだ!!
それが聞こえたかは分からないが彼女はその瞬間二コって笑った。
僕は船が見えなくなるまでずっと手を振った。
とてもとても辛い別れだった。
しかし彼女の声はとても綺麗な声だった。
そしてついに船が見えなくなった。
「よし。」と気持ちを入れ替えその場を去ろうと振り返った瞬間、今去っていった彼女がいた。
意味が分からず彼女に問いかけようとしたとき、彼女は二コっと笑い僕の胸を「トン」と押した。
僕はそのまま海にまっさかさま。
ゴボゴボッ!!
・・・??
なんだこりゃ!?
意味分かんねーぞ・・・?!
なんだこれは!?夢か!?もしかして夢なのか!?
そう夢だ。夢だった。
時刻は朝の5時15分。
アラームが鳴るまであと15分ある。
もうひと眠りしようかと思ったがやめといた。
もうこんな夢は見たくない。
もちろん休みなんてあるはずもなく、今日も一日仕事だ。
だ、だるい・・・。
眠い目を擦りながら下に降りる。
「おはようございます・・・。」
父さん母さんに挨拶して顔を洗いに洗面台に向かおうとしたとき、父さんが一言。
い・・・いっ・・・。
そーいや今日で旅出て5か月目突入だ。
そんな日にこんな夢かよ。
終わってんなぁ、オレ・・・。